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内海清美(うちうみきよはる)
1937〜 和紙彫塑家
東京生まれ。
東京藝術大学美術学部工芸科卒業。
1978年に世界クラフト会議日本クラフトコンペ入賞、以降和紙彫塑家として活動。1990年に発表した、「平家物語」を250体の彫塑と背景で12のシーンに再現した空間物語作品「観●平家」が話題となりテレビ出演やルーブル美術館で行われた「世界の人形・今昔」展へ招待されるなど国内外問わず活躍している。 |
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こんなにも何かを訴えてくる作品とは人生でそう出会えない気がします。
内海作品が解き放つパワーには計り知れないものがあります。
単なる作品の美しさだけではなく、圧倒的な内面性の表現力、生命力の投入によって生まれるパワーが人を惹きつけるのではないでしょうか。
喜、歓、慶、悲、哀、憐、狂、怒、静、閑、慈、和・・・
研ぎ澄まされた感性で表現された、あらゆる感情、精神部分を宿した人形達の表情、動きには目も心も奪われます。
作品によっては、こちらのエネルギーを奪われる程の圧倒感を持ち、緊張感をも強いられる事もあるほどです。また、作品からは、妥協という言葉が微塵もない、すさまじい集中力を感じさせられます。
全ての作品から伝わってくる、その瞬間の全神経を閉じ込めたという気迫。
それは、380体にも及ぶ作品で構成された=源氏物語=等の、[空間物語芸術](先生が位置付けられた美術形式) に見られるどんな控えめな存在の一体一体にも同じ魂が宿っています。空間芸術に見る内海作品の群像美は圧巻の一言に尽きます。
空間物語の中の一体ではなく、テーマに添って単体として創られた一体は言うまでも無く素晴らしいのですが、文学、絵画、彫刻、工芸、音楽、照明の要素を総合編集して作りあげられた立体絵巻ともいえる、舞台形式の空間物語芸術でこそ内海先生の超人的な才能を感じる事が出来ると思います。
そして、内海作品の特徴である、色彩を使わず、白で表現をするという点。
それは見る側に、固定したイメージを与えず、自由な想像力から拡がる世界を与えてくれているのでしょう。
ただ、それは内海作品が、誤魔化しのない、完成度の高さからなせる業だと思います。
そして素材として使用されている、日本伝統の産物である和紙。様々な和紙を使い分け、自由自在に使いこなし、和紙の陰翳を計算しつくして、それによって情感を生み出す表現者、内海氏は日本美の伝道師です。
内海先生を芸術家と一言では表現できない、作品のジャンルも限定できない唯一無二の世界。
2006年に閉館された多摩の源氏物語館は、日本の宝と感じる程、素晴らしい芸術空間でした。
もう、あの空間が存在しない事が本当に残念でなりませんが、閉館最終日、どうしてもの衝動に駆られ、最後にもう一度と解体直前に、あの空間に神戸から駆けつけられた事、心から良かったと思います。
最後に、これだけの作品を創られる内海先生はどのような方かといいますと・・・
あらゆるキャラクターを持つ作品達は、全て先生の分身なのでしょう。
とても温厚で、優しくて、背筋がいつも伸びていて、ユーモアがたっぷりで、いつもエネルギッシュで、ストイックで、精神的にマッチョで、艶っぽくて・・・万華鏡のような方です。
まだまだ先生のこれからは無限の可能性を秘めているのではないでしょうか。
これからのご活躍に目が離せません。
イトカワが魅せられた内海作品の数々をご覧ください。
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